2013年04月03日

五周年

 今年も4月3日を迎え、開業5周年となりました。もう五年も経ったのかと、己の進歩の無さに驚くばかりです。三年目くらいまでは平坦な道のりではなかったので、良くも悪くも印象深いものでした。最近も決して良い事ばかりではありませんが、変化が無いかもしれません。

 限られたスペースと人材の診療所では、改善点があれば小回りよく対処できます(経済的に出来ない事は多いですが)。大きな病院だとカルテの置き場所一つ変えるのも大変です。会議とか稟議とか根回しだとか面倒臭い。

 ただ診療所での最大の弱点というのに、以前から気付いていました。それはたった一人の医師(経営者)、即ち私です。大きな病院のように、どこかから若い才能が次々やってきて、システムも環境も新陳代謝していくことが出来ない。しょうがないので、だいぶ衰えてきたこのロートルに鞭打って成長させていくしかありません。

 日常診察していると、自分の診療の結果を確かめるのはなかなか難しい。ここでは隣の誰かや指導してくれる先輩に意見を求める事も出来ません。また、多くの患者さんは、そう何度も受診しません。

 良くなってくれて来ないのか、それとも良くならないので他所に行ったのか。私は良くなっていても、そうでなくても、自分の診療の結果を確かめたい。もちろん治っていれば何よりです。しかしそうでなくても、どこに間違いがあったのか気付く機会を与えられる。間違いを修正して経過良好なら問題無いし、何よりも自分が成長できる。もし自分の力の及ばないものであっても、しかるべき病院を紹介し、そこからの返事によって勉強する事が出来る。

 若い頃と違って成長する機会はますます無い。先輩や同僚の診療を見て学ぶ事や、自分の失敗を評価してもらう事はとても大事な事だったとしみじみ思います。手術を切磋琢磨し、手技を試行錯誤し、新しい知識に触れていく。どうしても一人で小さな診療所に籠っていると、そんな成長の機会から遠ざかってしまう。それはとても怖いことです。

 そろそろ、この長文の結末にお気づきかと思います。そうです。さらなる成長のため、今週末4月6日土曜日は学会に参加させて頂きたいと思います。誠に勝手ながら休診させて下さい...。

 これからも成長していきたいと思う気持ちに嘘はありません。最近、研修医の頃にやっていた、塗抹検鏡を再び始めました。顕微鏡で染色したメヤニを見るだけです。感染症の起炎菌を同定したりは出来ませんが、アレルギーなのか感染なのかくらいは分かります。感染でも、周囲に感染しやすいウィルスなのか、薬が良く効いてすぐ治る細菌なのかも分かります。

 久しぶりでしたが、ヘルペス性結膜炎やクラミジアなどレアな感染症を見つける事が出来ました。診断できれば逆にその疾患に特徴的な所見を見つける事が出来たりして、さらに診療の精度をあげる事が出来ます。

 医者の辞め頃は手が利かなくなったら、と考えていました。患者さんの害になるような時までやるべきではありません。しかし最近は成長できなくなったら辞めようと思っています。さらに五年、十年で果たして成長していけるのか、これからもどうぞ暖かく見守っていて下さい。

 今年の桜は五年前よりキレイに咲いているでしょうか。

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2013年03月05日

西から東へ

 春一番が吹き、いよいよ冬が終わろうとしているようです。信号が揺さぶられ、自転車が並んで倒れるような強風でした。春の嵐といってもいいレベルです。

 少し空が霞んだように見えるのは、空気が掻き回されるからでしょう。雲が出るのも風が吹くのも徐々に暖かくなっている証拠かもしれません。もう宇宙まで透けているような冬空ではありません。

 この霞み、中国では凄い事になっているようです。大気汚染物質によって数十メートル先も見えない状態のようです。しかもこれが風向きによっては九州や西日本にも飛んできているようです。

 折り悪く、花粉症の季節がやってきました。花粉は大気汚染物質に吸着して空を舞い、分解してより小さい抗原となって、通常よりもアレルギー反応を起こしやすくするそうです。ただでさえ去年の飛散が少なかった事や、冬寒くて夏暑かった影響で、今年は酷いと予想されています(ただし1月からの累積最高気温の低い今年は飛びはじめが遅いようです)。

 以前では想像もできなかった外国の気象状況や経済活動のことまで考えなくてはいけない時代なんですね。

 私はフラフラと貧乏旅行に行くのが好きなんですが、カンボジアに行っても、マレーシアに行っても、タイに行っても、ベトナムに行っても、中国人が増えたなあと思います。現地で商売している人も旅行者も。

 かつて我々日本人も海外で良くも悪くも目立っていた時期がありました。しかし1億人が外に出て行くのと、13億人が外に出て行くのではスケールが違う。行儀の悪さも騒がしさも、汚染物質も13倍目立ってしまうのかもしれません。

 両国間には多くの問題があり、緊張した関係の昨今です。世界中見渡してみれば、隣国と仲のいい国ばかりではありません。近い分だけケンカも多い。でも文化的交流、交易も盛んだったはずです。たまたま今は悪い。毎週のように餃子やらラーメンを食べ、毎日のように漢字を使いながら、そんなことをボンヤリ考える今日この頃です。

いよいよ駒沢公園では梅が満開です。

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メジロが来ているようです。

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殺風景な冬はカメラを持って出かけようという気になりませんでした。これから楽しみです。

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2013年02月01日

転ばぬ先の

 早いもので今年も1/12終わってしまいました。スケジュールを振り返ってみれば、それなりに予定があったはずです。しかし手の中でつるんと逃げた魚のように、時間も日時もどこかに消えてしまう。決して忙しかった訳ではないんですが、なぜでしょう。

 1年で一番寒い1月末から2月初めは毎年ヒマです。内科などは風邪で大混雑ですが、眼科は花粉が飛び始めるまで寂しいものです。ヒマなら自転車に乗って何処にでも出かけるところです。しかし先月半ばの雪は丸々二週間ほども残っていて、乗るには危険でした。実際に転倒して来院された方もいらっしゃいました。

 東京は大雪が降ると交通機関が麻痺してしまいますね。一年に数日降るかという雪のために、特別なインフラを整備するのは難しいでしょう。通勤も通学もうんざりするくらい混乱します。身体や目の不自由な人は特に外出できなくなります。

 最近では特にロコモ(ロコモーティブ症候群)といって、筋肉や骨の衰えで一人で動けなくなるような状態が注目されているようです。ロコモとかメタボとか、最近では変な略語ばかりですね。ロコモコはハワイ料理でしたっけ?ドコモは携帯。整形外科の領域なので専門違いなんですが、眼科の患者さんにも重なる部分があるなと感じています。

 転倒などで足腰を痛めると、思うように動けなくなったり、寝たきりになったりすることは高齢者では珍しくありません。自立出来なくなると、生活に及ぼす影響は甚大です。昨今の介護事情を考えると、かなり厳しいものがありますね。最近では骨折しても早期にリハビリさせて社会復帰させます。しかし以前は長期入院の末、寝たきりのまま療養型病院に転院なんてことも珍しくありませんでした。

 かつて眼科病棟には糖尿病網膜症の方が沢山いらっしゃいました。いわゆる眼底出血です。手術をしても思うように視力が回復せず、廊下の灯りがボンヤリ見える程度というくらいの方も珍しくなかったです。合併症のため手先足先の感覚が鈍い事もあり、また長期間入院して筋力低下していたこともあって、転倒することもありました。

 眼科病棟は徹底して動線に障害物を置かないようにしています。しかし退院して自宅や路上で歩くようになると、そうもいきません。自転車も看板も段差も雪も、行く手に立ちはだかります。転倒の恐怖は一度経験したら忘れられません。だんだん外出が億劫になり、活動性が低下します。そうするとますます出られなくなる悪循環に陥ってしまいます。

 こうして考えると眼科疾患はロコモの遠因であることが分かります。糖尿病網膜症に限らず、緑内障でも網膜剥離でも同じ事でしょう。白内障のように手術で視力を改善出来る場合、積極的に考えてもいいと思います。もちろん安易な手術は、合併症の悪化を招いたりするリスクもあるので慎むべきです。

 いつまでも動ける身体を維持する事はつくづく大事ですね。ちょっとした運動習慣でも、やるとやらないでは後々大きな差になると思います。そのためにはちゃんと見えている事は重大な条件だと思います。

 駒沢公園は沢山の人が歩いたり、走ったり、自転車に乗ったりしています。皆さん素晴らしいと思います。ここの梅は毎年早めに咲くのですが、今年は遅れているようですね。桜も見事な公園ですが、いち早く春を知らせてくれる梅もまたいいものです。

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 近くにボケも咲いているんですが、その枝にカマキリの卵を発見しました。わらわらと出てくる様子が見られればいいですが。

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posted by kawagucci at 17:46| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月03日

謹賀新年

明けましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。本年も宜しくお願い致します。

 思えば5年前の年末でした。当時、眼科医院を開業する場所を探していた私に、不動産屋さんから連絡があったのは。現在の都立大川口眼科となる場所を初めて見に行きました。それから年末年始の休みの間、ずっとぐだぐだと悩み続け、松の内には決断していたと思います。

 それから4月の開業までの準備期間は大変でした。なにしろ社会常識も経済感覚もゼロでしたから(今でも怪しいですが)、金融機関や保健所、内装業者さんから医師会まで、きっと呆れた事でしょう。よくも開業できたと思います。

 早いものです。全く何も無いところから今日まで、あっという間でした。内装工事が始まって配管丸出しになったテナントを見たあと、八の坊でラーメンを食べました。目黒通りの向こうにテナントを眺め、底なしの不安に襲われた事を今でも憶えてきます。

 少ないながらも患者さんが行き交い、ものが増え、だんだん眼科らしくなってきたと思います。ひとえに支持して頂いた皆さんのお陰と感謝しております。唯一計算違いだったのは、春になるとイチョウが茂って看板が見えない事くらいでしょうか。

 付近では新しくビルやマンションが建ち、少しずつ街並が変わっていくのを感じます。私たちも大分、風景に溶けこんだのではないかと思います。ここらで一区切り、今一度、初心に戻って新しく作り直す気概で頑張ろうと思います。

 年末年始は親戚まわりで終わりそうです。お年玉をせしめてご機嫌の娘はともかく、渋滞の中の移動でヘトヘトになりました。

 遠く離れて暮らす親族が集まれば、話題はお互いの近況、特に健康になることが多いですね。私はこの機会に、近しい親族に遺伝疾患を聞いて家系図に整理しておくことをお勧めします。中には秘密にしている方もいらっしゃるので、根掘り葉掘りという訳にはいかないでしょう。

 もっと上の世代では「なんだか目の病気だったらしい」「鳥目だった」くらいしか情報が無いことも珍しくありません。しかし、調べてみようかなと受診動機につながることも大いにあります。緑内障をはじめ遺伝病では早期発見に繋がるもので、特に大事だと思います。後から聞いたら実は...というケースを頻繁に経験します。

 様々な事情で情報が得られず、あまり向いていない職業を選んでしまった不幸を経験した事があります。親を病院に連れてきて、自分の病気を見つけられてしまった方もいます。正月早々なんですが、いい機会なので話題にしてみて下さい。

 家内の実家で子供たちが義父母孝行?している間にサイクリングに行ってきました。土浦から筑波山の向こうまで往復89km、天気が良くて爽快でした。

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posted by kawagucci at 16:30| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月11日

上を向いて気を付けよう

 もう師走になってしまいました。なんと早いことでしょう。医師も走る、というほど私は忙しくありません。11月で眼科検診も終了し、ちょっとほっとしている今日この頃です。選挙カーや厚着の人々が目黒通りを通るのを見ていると、訳も無く気忙しい気分になります。

 外を見ていて気付いたのは、窓が汚れてきたことです。ベランダ側はともかく、通り沿いは外から窓ふきが出来ないので汚れっぱなしです。清掃を頼もうと思ったのですが、年内はもう無理だそうです。みんな大掃除をする時期なんですね。

 大掃除の時期になると、毎年のように薬品や研磨剤が目に入ったという方が来院します。歯磨き粉を研磨剤代わりに金属を磨く方が少なからずいることを知りました。あれには研磨剤が入っているんですね。銀のアクセサリーの黒錆を取る効果はよく知られています(削りすぎてしまうらしいですが)。

 スクラブなどを含んだものが目に入ると目の表面、主に角膜の表面を削ってしまって大変な事になります。ここは傷がつくと非常に痛いです。瞼と角膜の間に入った状態で擦ると、まさにヤスリがけ状態ですね。

 目に入るシチュエーションで多いのは高いところの作業をしている時です。電灯や換気扇、棚の高いところなどでしょうか。埃やカスが目に落下してきやすい姿勢なのは容易に想像出来るでしょう。また上を見ている時は、下を見ている時よりも目が大きく開いているため、より入りやすいです。そういった作業はメガネをかけてやる方がいいです。掃除の時は手袋とメガネです。

 何か入ったらゴシゴシ擦らず、まず涙で流れるか様子をみて下さい。痛みが強かったり、見難くなるようでしたら、ご相談下さい。

 写真を撮った時はまだ黄色い葉が奇麗でしたが、ここ数日の寒さですっかり落ちてしまいました。もう冬本番のようですね。今年は寒い冬になりそうです。

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posted by kawagucci at 17:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月06日

到底ガッテンしかねる。

 今日は前線通過中で雨のため、肌寒いです。また移動性高気圧による秋らしい晴れの日もあるでしょう。一雨ごとに気温が下がり、冬に近づいているのを感じます。クリニックも昨日初めて暖房を入れました。

 クルマの運転される方なら、雨の日の運転がいかに危険かよくご存知のはずです。視界は悪く、ブレーキも効きにくい。ワイパーをいかに激しく動かそうと、水滴が邪魔して見にくい。以前は水滴を弾く撥水コーティングなど一生懸命やっていましたが、長持ちしないのと手間がかかるので止めてしまいました。

 サイドミラーには撥水では無く、親水コートというのを塗っていました。これは文字通り、水を弾くのでは無く、引き寄せるコーティングです。ワイパーや走行中の風で水滴が吹き飛ぶフロントウィンドウなどは、撥水コートされていれば水玉は勝手にコロコロと飛んでいきます。しかし風裏になるサイドミラーはそうはいきません。

 そのため、あえて水を水滴にしないよう、ベターッと均一に濡れている状態に保つようにするのが親水コートです。多少、塗りムラがあるのと振動のせいで、クリアというわけではありません。しかし水滴で乱反射しないので、隣の車線のクルマのライトなどはハッキリ確認できました。

 こんなことを思い出したのは、つい2週間程前に放送されたNHKの人気番組、「ためしてガッテン」でムチンが取り上げられたためです。ムチンは親水性のネバネバした物質で、このサイドミラーの親水コートのように涙を目の表面に均一に保持します。これが足りないと涙はすぐ弾かれ、不均一に分布して目の表面は水滴で覆われたミラーのようによく見えなくなってしまいます。

 涙は下瞼の水溜りから上瞼によって持ち上げられるように、目の表面に塗り付けられます。涙は目の表面のムチンと最表層の油膜によって均一な厚さを保ち、クリアな視界を確保します。通常であれば、これは約10秒ほどです。試しに瞬きせずに10秒くらい、上目遣いに字を見つめていて下さい。最後は開けていられない感じで、酷ければ霞んでくると思います。

 ムチンが足りなければ10秒どころではありません。この辺は番組内で詳しく取り上げられていたので割愛します。犬の唾液やオクラも登場して、なかなか楽しい番組でした。今度、ウチの老犬にミラーを舐めてもらおうかなと思いましたが、糸を引きそうで思いとどまりました。

 番組放映後、また再放送放映後の反響は大きなものでした。ウチのようなクリニックにもこれだけ問い合わせがあるのだから、大きなところは大変だったのではないでしょうか。少し気になるのは、その内容の多くが「視力の良くなる目薬を下さい」というものだったことです。

 これは多分に番組のセンセーショナルなタイトルからくる誤解だと思われます。タイトルには「5日でメガネいらずに!? 新・視力回復法の正体」とあります。メガネとは近視や遠視など屈折異常を矯正するものです。屈折異常があればドライアイをどんなに治そうと見えません。確かにドライアイのせいで必要以上に強い矯正、特に乱視などが加入されている方も散見されますが、基本的に別に対応すべきものです。

 ムチンの分泌低下によって涙が蒸発するタイプのドライアイの存在。それを世に問うた点は評価できるのだけに残念です。私はテレビはNHKくらいしか見ません。良質のドキュメンタリーや自然科学系の番組は高く評価しています。しかしあのセンセーショナルなタイトルで、多くの屈折異常や老眼の方、他の眼疾患の方をぬか喜びさせるような構成は感心出来ません。深夜放送のショッピングチャンネルじゃあるまいし。

 あ、でもこれまでの番組はいいですよ。アサリの味噌汁は今でも美味しく頂いてるし、鳥の胸肉もジューシーに食べられるようになったし。

 京都で学会があった際も、この番組は話題になっていたそうです。出演していたT教授も内心、困ってらしたんじゃないかなあ...。京都嵐山の竹林を歩いてきました。

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posted by kawagucci at 11:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月09日

ノーベル賞受賞

 急に寒くなりましたね。酷暑だったのが嘘のようです。うっかり半袖で出て凍えそうでした。それよりも鳥肌ものだったのは、山中教授のノーベル賞受賞のニュースです。

 もう皆さんよくご存知だと思いますが、iPS細胞の研究が医学生理学賞を受賞しました。胎児の細胞を使わず、安全で倫理的にも問題無いこの細胞は、きっと様々な病気を治したり、その研究を助けるでしょう。本当に素晴らしい。

 整形外科医でもある博士は、脊髄損傷の治療を目標としたと聞きます。誰もが無理だと考える疾患です。常人なら流されたり諦めたりするところでしょう。それを真摯に続け、成果を挙げたというのはまさに快挙です。尋常ならざる情熱の賜物だと思います。坂の上の雲、というドラマのタイトルを思い出しました。研究の軌跡はとても美しい。

 成果が期待されるのは脊損だけではありません。眼科領域では報道でも名前の挙がった黄斑変性症があります。現在最もiPS細胞の臨床的応用に近いといっていいかもしれません。欧米では失明原因のトップ、日本でも近年上位である病気で、現在では進行を抑えることは出来ても治すことは出来ません。

 この病気では網膜の裏にある細胞がダメになってしまうのですが、これをiPS細胞で作成し患者さんに移植しようという研究が進んでいます。山中先生同様、医師(眼科医)である神戸理研の高橋政代先生のお仕事です。ちょうど講演会があったので聞いてきました。

 iPS細胞で目的の細胞を作る時に、不純物というか目的以外の細胞が混じってきてしまいます。それをそのまま使うと癌細胞などになってしまうおそれがあります。なので純化するのですが、これが中々難しそうです。心筋梗塞の治療のため、やはりiPS細胞から心筋細胞を作る研究があります。ここでは心筋細胞だけが使う栄養素のみ使用して、他の細胞から分離したと聞いていました。目の場合はそういう訳にはいきません。

 実は目の場合、色素上皮細胞というのですが、色素、つまり色が付いています。他の細胞はほぼ無色なので、これを使って分離するのだそうです。具体的な手法まではお話がありませんでした。今度調べてみようと思います。
多分、遠からずシート状に培養した色素上皮細胞を網膜の下に移植する治験が始まるでしょう。

 眼科領域でこうした先進的な治療がいち早く導入される見通しなのは、いくつか理由があるそうです。目は小さいですが比較的アプローチしやすいところにあります。網膜の手術は簡単ではないですが、ある程度技術的に完成しています。少なくとも脊髄と比べれば取りかかりやすいです。

 何といっても目の中は透明で網膜、その下の色素上皮が直接観察することができます。毎日だってできます。これは内蔵では考えられない利点です。内視鏡や画像診断機器は必要ありません。またそれによって、もし万が一問題が起きた時の対処が簡単になります。不純な細胞が混入し癌化しても、レーザーなどを使って切ったりすること無しに対処できます。

 何分、話が聞きかじりで間違ってることもあるかもしれません。それでももう手が届くところに来ていると思うと興奮しました。眼科領域だけでなく、様々な病気に応用されるでしょう。本当に未来に光明を与えた偉大な研究だと思います。5年なのか10年なのか、本当に待ち遠しいです。

 これだけの成果をあげながら尚、謙虚な博士のインタビューにもまた感動しました。医師として直接臨床で患者さんを診ることはもうないのかもしれませんが、研究によって何億人を治すことになります。手術が下手で?研究者になったと聞いた事がありますが、これも運命ですね。同じ医師として心から尊敬します。

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posted by kawagucci at 18:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月08日

ストレス発散

 9月に入っても厳しい残暑です。連日30度以上の真夏日が続きます。それでも日が短くなり、帰宅する頃には涼しさを感じることも多くなってきました。またザッと降ることもあり、雨の後は少し気温が下がります。夕立というよりはゲリラ豪雨のようで、これも異常気象でしょうか。

 このくらいの雨ではダムの水量を確保するのが難しいらしく、どうやらまた節水しないといけないようです。発電は大丈夫なんでしょうか。また植物にとって温暖化より雨の降り方の変化のほうが深刻で、秋以降は農作物の出来に気を付けなくてはならないようです。飼料も同様でしょうから畜産業も大変でしょう。異常気象、エネルギー問題、食料問題、こんなに身近に危機を感じるようになるとは考えもしませんでした。

 こんなにストレスの多い時代は他にあったでしょうか。バブルの頃は忙しすぎたかもしれません。戦争中はもっと死が身近でした。江戸時代だって時代劇で描かれているよりは閉塞的で、実際は生き難かったという説もあります。中世だって石器時代だって、ストレスが無かったとは考えにくい。どんな集団でも人数が増えれば諍いやトラブルが発生し、ストレスが生じることは避けられないのかもしれません。

 ヘルペスなどがストレスが原因で発症することは有名です。患者さんが来院する度に、そのあたりを尋ねますが、一人一人事情は複雑です。病勢は最新の抗ウィルス薬で抑えられますが、ストレスばかりはどうにもしてあげられません。中高年であれば仕事、介護、人間関係、若い方でも就職や受験、アトピーなどなど。

 このヘルペス属のウィルスは中々やっかいな連中です。眼科では帯状疱疹が有名です。疲れやストレスで免疫力が低下すると、水疱瘡で入り込み身体の中に潜んでいたウィルスが暴れ出す。ビリビリとした痛みが残ったり、大変な時に限って出てくるのでウンザリします。

 他にもサイトメガロウィルスやEBウィルスといった仲間がいて、いずれも虹彩炎をはじめ、多彩な病気の原因となっています。最近では自己免疫が原因と考えられていた虹彩炎など一部の病気が、実はこの手のウィルスの仕業では無いかと考えられています。昔はウィルスが検出出来ませんでしたが、今の検査方法ではウィルスのDNAなどを検出出来るようになったためです。

 ヘルペスウィルスは人間だけのウィルスではありません。一時、鯉ヘルペスで養鯉業が打撃を受けたというニュースもありましたね。魚類、両生類、爬虫類、そして哺乳類にみられる普遍的なウィルスです。元々はサルから人に伝播したらしい。エイズを起こすHIVのようですね。

 もともと人間に病気を起こすウィルスは全部、他の動物から人間に伝播したと考えられます。人間は動物の中では新人もいいところです。その多くは家畜からだったそうで、天然痘は牛、インフルエンザは豚由来だそうです。家畜化し共存するうちに免疫が出来て重症化しなくなっていく。

 牛とともに暮らしていたスペイン人集団は天然痘に免疫があったけれど、牛のいない南北アメリカ大陸の原住民は免疫が無い。だから両者の接触とともにインディオたちはあっという間に滅ぼされてしまったそうです。じつに9割が滅んでしまったという説もあるそうです。こんな風に滅亡した文明、人間集団は有史以来どのくらいあったでしょうか。

 もう地球上、探検し残したところは無いといわれる現代です。しかしまだ人と接触の無い未知の病原体がどこかに潜んでいるかもしれません。誰も免疫を持っていないわけですから、最悪あっというまに人類が9割滅んでしまっても不思議はありません。抗病原性鳥インフルエンザのように、ある程度感染経路も症状も分かっていれば対処できるかもしれませんが...。

 ストレス発散するために、久しぶりに海に行ってきました。遊漁船から見た相模湾の空は青かったけれど、少し雲が高くて秋を感じさせます。夏ももう少し。

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2012年08月24日

夏休みの宿題

 相変わらず猛暑が続いています。陽射しの下に出ると熱風に燻されてベーコンになりそうです。この熱が激しい上昇気流を産み、上空遥か高く運ばれた水蒸気によって入道雲が湧き、激しいスコールが...と信号待ちの間に考えているとクラクラしてやがて思考停止します。ただただ、私の汗も、室外機の雫も、打ち水の陽炎も、みんな空高く雲になっていく。

 外来に訪れる小学生は皆みごとに日焼けしています。十分夏休みを満喫できたでしょうか。そろそろ夏休みの残りを指折り数える頃になってきました。私は残りの人生で夏が何回あるか数えるようになってしまいましたが、あの頃の寂しさは良く覚えています。

 あの頃、一番の懸念と言えば夏休みの宿題の進捗状況でしょう。ランドセルの奥からドリルが一冊出てきたり、読書感想文は後書きが参考になると知ったのもこの頃です。絵日記や自由研究は親の協力無しには到底提出に至りませんでした。きっと今頃、遅くまで悪戦苦闘している親子も多いのではないでしょうか。

 自由研究のネタで、眼科で使えるネタも結構あるんですよ。「目とカメラの構造」とか「近視とは」とかどうでしょう。「眼鏡で見えるわけ」とかもいけそうです。最近の流行では「3D」なんかもいいかもしれません。

 近視についてなどは、日本眼科医会あたりのHPが参考になると思います。ネットは便利ですね。とは言えもう後数日も猶予がありません。今更こんなことを書いても遅かったかもしれません。

 五月蝿いほどの蝉の鳴き声も夏が終われば遠くなります。あれほど生い茂った夏草は枯れて風に揺られ、実を残して土に還ります。短い一年の中に生と死を見ることの出来る日本の四季の中で、やはり生命躍動する夏が一番輝いていて好きです。もう家路につくころには風が涼しくなってきました。暑かった今年の夏も終わりが見えてきたように感じます。

サルスベリの並木は炎天下で美しい。どこか南国風な花ですね。
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2012年08月09日

お盆休み

 ホームページでの記載に8月11日(土曜日)午後が抜けていました。お休みです。申し訳ございません。
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2012年08月05日

遥かなる南の島から

 連日猛暑が続きますね。日向では尋常ではない暑さで、とても日中に出かけようという気にはなりません。節電ではありますが、涼しい屋内でオリンピックや高校野球を観て過ごすのが正解かもしれません。

 お陰様で夏休みを頂きました。お休み中はご迷惑をおかけしました。医療者たるもの休まず患者を診よとのお叱りは重々承知の上、少し羽を伸ばしてきました。何より心身ともに健康でないと他者の健康は語れないとの信条のもと、(多少後ろめたさを感じつつ)休みは満喫することにしております。平にご容赦下さい。

 もうかれこれ10年以上、休みはせっせと沖縄は石垣島に通っております。沖縄の離島には珍しく、変化に富んだ地形や、それに伴う豊かな自然に魅せられ、もう15回以上訪れたでしょうか。東南アジアの熱帯地方も魅力的ですが、豊かな多様性を持っている石垣は行く度に新しい発見があるように思います。

 自然はもとより、ひとと文化も素晴らしいものがあります。何より食い意地の張った私には、食べ物に困らない石垣は最高の居心地です。タイ料理もベトナム料理も大好きですが、何より島豆腐や島らっきょうを肴に泡盛を飲むのは夏の夕方の贅沢です。

 東京に戻り、ただ疲れるだけの夏の夕暮れ、ふと石垣の海風を思い出すと切なくなります。来年は新しい空港も開港し、ますます身近になるようです。しかし去年よりも確実に濁った海や少なくなった魚に一抹の不安を感じます。どうか来年には珊瑚の上の赤土が少しでも減っていますように。それでも美しい白保の海でした。

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 潜った時にガイドしてもらった白保観光センターのオジイが、海から上がった後にパインをご馳走してくれました。石垣は多分、日本一甘くて美味いパインの産地です。シャコガイに盛られたパインの甘さが疲れた身体に染み渡ります。

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 オジイにクモガイと水字貝を頂きました。

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 どちらも沖縄では魔除けとして飾ります。私も家で磨いてクリニックに飾ってみました。病魔退散のご利益があるでしょうか。

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 また一年、頑張ろうと思います。
posted by kawagucci at 22:07| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月13日

「今まで経験した事の無い」

 梅雨の中休みもありましたが、昨日は激しく降りましたね。九州では「今まで経験した事の無い」雨だったようです。気象関係のニュースで、このような表現を耳にしたのは初めてです。いかに異常事態なのかよくわかります。

 温暖化の影響で低気圧が大型化しているとか、偏西風の蛇行だとか、解説を聞いても今ひとつピンときません。何か異常なのは分かります。とりあえず日本列島にいやらしく張り付いてる梅雨前線を、ベリッと剥がしたい感じです。

 梅雨時の高温多湿で問題となるのがハウスダストです。この時期に屋内で夕方以降に症状が出るアレルギーの代表です。主にダニが原因です。コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニという種類がほとんどです。

 およそ人間の住環境ならどこにでもいるそうです。布団や絨毯にたくさん住んでいると考えると、ちょっとおぞましいですね。話題になった顔ダニ(ニキビダニ)のように、人体に直接住んでいるのではありません。顕微鏡写真などを見ると身震いするような姿ですので、やっきになって退治しようとする方もおられるかもしれません。

 たしかにダニアースみたいな化学兵器を使用すれば一時的に殲滅できるかもしれません。しかし高温多湿でエサ(人間のフケやアカ)が豊富という環境が変わらない限り、焼け石に水ではないでしょうか。むしろ、耐性を獲得されて、さらに強烈な反撃を食らわないか心配です。

 我々の清潔志向はとどまる事を知らず、薬局に行くと恐ろしい程の抗菌除菌殺菌消毒駆除洗浄の嵐です。公衆衛生上、ある程度の清潔はもちろん必要です。しかしいささかヒステリックにそのような傾向が助長されているように感じます。

 以前も人体の常在菌と清潔志向について駄文を書かせて頂いたような記憶があります。何かすればするほど事態を悪くしているように思えてなりません。

 今年も節電の夏がやってきました。なるべくクーラーを入れないで頑張ろうと思いますが、無理は禁物です。風を入れ、陽を避け、涼しく暮らす工夫を考えるほど、現代の建築では難しいですね。密閉された箱のような住宅は、炎天下の車内と変わらないんじゃないか。もともと空調が前提なのかもしれません。

 ふと、竹富島で見た沖縄の伝統家屋を思い出しました。大きな屋根と風通しのいい縁の板。東京はビルに遮られて海風は届きませんね...。「今まで経験した事の無い」異常気象や、それに伴う熱帯の病気の悪夢を見そうな寝苦しい今日この頃です。

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2012年06月24日

機械は人間の目を越えるのか

 梅雨らしい天気が続きます。特に台風の雨は酷いものでした。近所でも何と落ちた枝の多かったことか。倒壊した家や土砂崩れで被害が出たとのことです。我が家はベランダ菜園が倒されたくらいですが、どうも塩害が出てるようで葉がしおれてしまいました。

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 安定した夏の高気圧に覆われるまであとひと月ほどでしょうか。これからも気が抜けません。しかしその後は夏がやってきます。どうも患者さんは夏がお好きでない人が多いようで残念ですが、私は大好きです。夏休みを楽しみにしている子供の様で進歩がありません。

 いや大人にもこの時期に楽しみはあります。世間ではボーナスが出ます。確かに昨今では不景気でボーナスどころではないと言う業界も多いようです。それでもメディアや店頭ではいわゆるボーナス商戦が始まって購買意欲を煽ります。

 カメラ、時計、コンピューターなど新製品が次々宣伝され、ボーナスの出ない私でもフラフラと吸い寄せられてしまいます。ちなみに私は働いてから所謂ボーナスを貰ったことがありません。大学や関連病院などで短期間、切れ切れに働かざるを得なかったため、ボーナス規定を満たすまでに至らなかったのです。

 つい先日はAppleのMacBook Pro(ノートパソコンです)の新製品が出て、何かをヤフオクで売ってでも買う所でした。幸い店頭在庫もあっという間に無くなったので、現在は冷静と情熱の間で落ち着いています。本当に危なかった。

 この製品の売りは「人間の網膜より解像度が高い」奇麗なディスプレイで、その名もレチナディスプレイといいます。何でも人間の網膜(retina)でも粗が見えないくらい高解像度というのが売りだそうです。テレビでも液晶でも拡大すると字や絵がギザギザに見えますが、それがちょっとやそっとじゃ分からないというのです。

 鈍感な私では、店頭で見た限り従来品との差が分かりませんでした。細かい字や写真を表示させれば分かったかもしれませんが、人気があってそこまで出来ませんでした。人間の目でギザギザが分からなくなれば、それ以上の性能は要らない訳で、これは相当の所まで進歩したのだなと思います。

 ちょっと前の携帯の画面を思い出せば、細かい漢字は潰れてしまうほどの酷いものだった。それがいつの間にか写真が見られるくらいになった。しかも滑らかに動く動画までも。本当にこの10年ほどの映像技術の進歩は、まさに目を見張るほどのものだと思います。

 レチナディスプレイは15インチのディスプレイに500万超の点(ピクセル)を置いて映像を表示しているそうです。技術的には凄いことでしょう。人間の網膜は中心部の主に使っている部分、即ち黄斑部で直径2mm程度。ここに含まれる細胞、特に感度の良い錐体細胞で約500万個です。作った人はこの辺を知っていて「人間の網膜より解像度が高い」と表現したんでしょうね。

 しかし人間の場合、片目で見て15インチの画面全てを黄斑部に投影するわけではありません。せいぜい数文字でしょう。なのでこの対比広告は少々大げさではないかと思います。人間は本当に狭いエリアに極端な細胞数を配置し、哺乳類随一の視力を誇っています。これを越えるのは容易ではないでしょう。

 逆に言えば、人間はここ黄斑部を損なうと見えなくなってしまいます。周辺部が無事なら真暗に失明というわけではありませんが、肝心な見たい所が見えなくなってしまいます。字も人の顔もはっきり見えなくなってしまうので、仕事や生活にかなりの障害です。黄斑変性などは、まさにそうです。日頃、眼底検査などしていると、本当にこんな小さな面積だけで世界を見ているんだなと思います。

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2012年06月09日

梅雨入り目前

 桜に浮かれている内にすっかり季節は巡り、いよいよ梅雨入り目前です。いい陽気は短いです。風も雲も飛ぶように流れる春はやっぱりいいですね。でも気まぐれな天気のせいで、世紀の天体ショーは残念でした。

 薄曇りの金環日蝕はともかく、金星の太陽面通過は都内では全く観察出来ませんでした。おかげで心配していた日蝕網膜症の発生はほとんどと言っていいくらい発生しなかったようです。

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 次の金環日蝕は北海道で18年後、都内では300年後だそうです。次は宇宙から見ているかもしれませんね。どんな眼鏡をかけて見る事になるんでしょう。

 6月になり、眼科検診が始まりました。これから11月までの間に対象となる目黒区の方は是非この機会に受けて下さい。もしかしたらこの検診事業、ずっと継続ということは無いかもしれません。

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2012年04月28日

気が付けば桜の季節も過ぎ

 もうすぐゴールデンウィークですね。あっという間に4月も終わりです。桜の頃に写真とともに記事を掲げたと勘違いしていました。また1月サボっていたんですね。ボンヤリしてるうちに花も花粉症も過ぎて行きました。

 花が咲くのが待ち遠しくて、夢中に追いかけて、気が付けば当院も4周年を迎えていました。毎年のようにしみじみとしてしまいます。

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 手術をしていない、当院のような小さな眼科診療所の存在意義とは何であろうと考えます。かつて手術の多い大学病院に勤めていた頃は良く分かりませんでした。網膜剥離、眼底出血、白内障などなど日々紹介されてくる患者さんに対応するだけで精一杯でした。当時は術後、患者さんを紹介元へ無事送り返し、それで治した気になっていました。

 しかし果たして当時の我々はちゃんと診療していたのか。病気というのは最初の診断が全てと言っても言い過ぎではないと思います。既に紹介元できちんと診断され、その専門分野で適切と選択された上で紹介されてきた患者さんたちに、必要な検査と手術をしただけの我々はどれ程の事をしていたというのか、今思えば甚だ疑問です。

 誤解を恐れずに言えば、当時の大学病院では開業の先生を下に見るきらいがあったと思います。面倒見切れなくなった時に尻拭いをしてやっているんだ、とさえ。混雑した外来で様々な検査をこなし、面倒な手続きを山のように経て入院させ、病棟や手術室に頭を下げて緊急手術をねじ込んで、必死になって手術し、時間をひねり出して経過を説明し、次の入院予定を睨みつつやっとの事で退院させたんだ。送ってくるだけなら簡単だよな、と。

 確かに大学病院や中核病院は本当に大変です。今でもそこで頑張っている先生たちには本当に頭が下がります。自分もかつて走り回っていたので、その苦労は理解できるつもりです。

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 そんな中で、ふと気が付いたのは、ある先生の紹介では非常にトラブルが少ないこと。患者さんにしてみれば、居心地の悪い外来で散々待たされ、態度の悪い医師の診察に辟易とし、大きな不安とともに入院し、ろくな説明も無い中で手術を迎え、良くなったんだか分からないまま病院から放り出されたと感じても全く不思議はない。不満や不安を訴えるケースは今も昔も少なくない。

 その先生の紹介状は簡潔かつ正確でした。予め患者さんはどのような検査があって、どのような選択肢が示されるか既に知っているようでした。手術になっても大まかな内容や予後について理解していました。それは的確な診断ときめ細かい観察と深い洞察、何より丁寧な説明があったことは疑う余地もありません。

 紹介されてくる患者さんは、いたずらに脅かされている場合が少なくありません。正しく診断できないから、責任転嫁のように最悪の話ばかりしてしまうのかもしれません。しかし恐怖と緊張は正しい判断や理解を妨げます。必要なのは正しい診断と安心です。

 限られた設備やリソースでどれだけ正確な診断に迫れるか、それに必要なものは経験でしょう。またどれだけ先を見通し、その背景を理解して安心させることに必要なものも経験でしょう。そんなものが4年かそこらで手に入るはずもありません。実力も経験も無い徒手空拳の青二才であることを実感する毎日です。

 その先生には至らない点を随分フォローしてもらいました。腹が立つこともあったと思いますが、いつも笑顔でその後の経過を教えて下さいました。本当に感謝しております。今でも診療を続けていらっしゃいますが、だいぶご無沙汰しております。いつの日か、そんな診療が出来るようになれば、この小さな診療所にも存在意義があると思います。

 4年間、未熟な私を暖かく見守ってくれた地域の皆様に改めて感謝致します。今後とも宜しくお願いします。来年の桜をまた謙虚な気持ちで待ちたいと思います。

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posted by kawagucci at 00:35| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月31日

スイートと赤ワイン

 3月も終わりになって、急な風と雨です。いわゆる春の嵐ですね。こんな日は傘など差してもポキポキ折れてしまうでしょう。残念な週末です。

 季節の変わり目に、風雨を伴って大気の塊が上空を見えるかのように通過するさま。これは非常にダイナミックです。四季のはっきりした日本ならではですね。つい風神雷神の図を思い浮かべてしまいます。

 桜が咲く前で良かった。この雨が止んで、春らしい陽気が訪れることを楽しみにしています。この季節、昼休みに近所の緑道の桜を見ることができます。都立大周辺は呑川とその支流が交錯し、沢山の緑道があります。ほとんどが桜並木です。花見がてら散策していると、春が来たことを実感できます。

 この近辺を歩いていて気が付くのは、家具屋さんとお菓子屋さん、自転車屋さんが目立つこと。自転車は自分が好きだからかもしれません。家具やお菓子はよく雑誌にも取り上げられているようですね。あまり甘いものは食べないので詳しくはありませんが、美味しいようです。お菓子作りの職人をパティシエと呼ぶそうで、最近はとても人気だそうです。

 先日ニュースで、そんな有名パティシエの鎧塚俊彦氏が左眼の視力を失ったことを知りました。女優の川島なお美さんの御主人と言った方が、われわれ中年男性には通じるかもしれません(私も深夜放送を聞いていました)。病名も公表していて、「網膜中心静脈閉塞症」とのことです。いわゆる眼底出血の一つです。

 働き盛りで失明、または失明に近い状態になるというのは非常に辛いですね。いったいどういった経緯だったのでしょう。この病気は書いて字の如く、網膜中心静脈という血管が閉塞してしまいます。網膜というのは眼球をカメラに例えるとフィルムにあたる神経の膜です。ここに映像が写ってものが見えるわけですが、そういった機能はたくさん酸素を必要とします。当然血液もたくさん必要ですから、血管も普通の組織より細かくて密です。

 そうした血管が集まって束になり目から出て行く部分を網膜中心静脈と言います。川の支流が集り、海に注ぐ大河となる様子を想像してみて下さい。もしこの川が急に堰き止められたらどうなるでしょう。上流の流域では洪水です。田んぼも畑も街もみんな水浸しです。網膜中心静脈が詰まって網膜全体が水浸しになる状態を、網膜中心静脈閉塞症といいます。

 多くの場合、血管に血栓などが形成されたりして閉塞します。もともと流れが悪い所にネバネバした血液がゆっくり流れてきて詰まってしまうようなことが多いです。動脈硬化などがあって狭い血管、糖尿病や高脂血症などでネバネバした血液、高血圧、特に下の血圧が高い人は血液の流れがゆっくりです。こうした条件が揃うのはいわゆる生活習慣病です。運動不足で肥満体、血圧も血糖値もちょっと高めなんて姿が浮かんできます。

 実はこの病気は重症と軽症と二通りあります。網膜全体の血の流れが堰き止められ、網膜中が洪水になると、溢れ出た血液で網膜が圧迫され、ますます網膜の血の巡りが悪くなります。そうなると網膜には十分な酸素が行き渡らなくなるため、酸欠になって死んでしまう細胞も出てきます。当然視力は落ちてしまいます。これを虚血型といい重症です。出血しただけで血の巡りは確保されているケースを非虚血型といいます。こちらは放っといてよくなることもあり(当初は)比較的軽症です。

 虚血型だった場合、早期に対処しないと大変です。酸欠に陥った細胞から盛んに警報が発せられ、酸素を送るべく新しく血管が生えてきます(新生血管といいます)。これが目の中の水の流れを妨げて緑内障を併発すると大変です。レーザーや手術が必要になり、場合によっては失明かそれに近い状態になる危険があります。

 実は軽症と申し上げた非虚血型でも完全に安心は出来ません。当初は非虚血型であっても途中で虚血型に急に化けることがあるからです。これで何度か痛い目に会ったことがあります。ちゃんと病院で経過を観察していないとダメです。

 忙しい売れっ子パティシエであれば、当初あまり事態を重く見なかったのかもしれません。残念ながら現在の医療ではこの病気で視力が落ちてしまった場合、元に戻すのは難しいです。しかしここからもまた重要です。恐らくは甘いものに囲まれた生活です。気を付けないとすぐ体重は増えるでしょう。血圧も血糖値も上がります。血液はワインのように滑らかではありません。また再発します。今度は右目かもしれません。もしかしたら脳や心臓の血管が詰まるかもしれません。

 網膜静脈閉塞を起こした方は通常より脳梗塞、心筋梗塞の頻度が高いと言われています。かつてのファンとして、奥様には永らく甘く幸せな新婚生活を送って欲しいと願います。食事と運動、体重管理は美しさを保っている女優さんには得意分野と推察します。一緒に頑張って欲しいと思います。

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 どうしてスミレはこんなコンクリートの裂け目などから咲いてきてしまうんでしょう。仕事熱心な道路管理の職員たちに根こそぎ抜かれてしまいます。おじさんスミレは残しておいて下さい。
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2012年03月21日

お外に出たいと泣いている

 春分も過ぎたのに北風ばかり強い一日でした。しかし日向に立ち止まれば、光線の強さはもう冬のものではありませんね。

 この2週間ほど花粉注意予報が出るようになりました。確かに飛散量は増えているようで、花粉症で来られる方が増えてきました。飛散量自体は記録的な昨年ほどではありません。しかし、今年は初めて症状が出たという方が多い気がします。昨年それだけ多く飛んだからと考える事も出来ます。

 アレルギー発症のメカニズムはまだまだ分からないことがあります。ある抗原と接触するとすぐ反応が出るもの、これは分かりやすいですね。しかしすぐに出ず、しばらくしてから出る場合があります。まるでコップに水が貯まるように少しずつ原因が蓄積され、ある時に溢れるように発症する。こんな風に説明されることも多いです。

 ただ人には体質的なもの、暴露に対する許容量にも違いがありますし、免疫のシステムは身体の様々な状態に大きく左右されます。よって症状が出たり出なかったり、なかなか予想したり説明できない事も多いのです。

 それが治療を難しくさせているのかもしれません。感染症のように病原体を排除すればいいというものではありません。もとより自分の身体を守るシステムである免疫に問題が起きる訳ですから、自ずと対応は勧善懲悪、一刀両断とはいきません。

 またアレルギーの発症は環境と密接に関係しています。我々は近代化に伴い自然な状態から遠くかけ離れ、清潔で安全な環境を手に入れたました。しかしそれ以前、人類10万年、いや生物46億年という途方も無い時間をかけて様々な細菌、ウィルス、その他と戦って免疫を獲得してきたのです。近代化は短時間かつ急激な変化です。周辺の外敵の交代や乾燥化などの急激な激変に、免疫システムがすぐに正しく対応できなくて当たり前のように思います。

 もともと体内に1キロは微生物を抱えていると言われる我々です。どうせいわゆる「清潔」ではありませんから、小さいうちは外に出て土や草木、動物と触れ合ってもいいと思います。異論はありますが、彼らが何でも口に入れてしまうのは免疫を獲得するためだと考えているむきもあります。

 多くの親御さんが問題視する近視も、原因として多くは遺伝的な背景が占める割合が多いです。しかし戸外での活動によって抑制されることが統計的に明らかなのをご存知ですか。近視を進行させる因子ばかりの中で、確実に抑える事が出来る因子ですよ。

 私は子供は外で遊ぶのが本質的に好きだし、そうすべきと信じています。もうすぐ春です。

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大島桜です。これとエドヒガンを交配してソメイヨシノが生まれたそうです。人間の都合で増えたという点ではスギやヒノキと変わらないですが、そうした風媒花と違って虫媒花なので花粉は重くアレルギーは起こしません。
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2012年03月11日

一年

 長かった冬も終わりが見えてきました。雲が切れれば、もう冬の陽射しではありません。しかし花粉飛散量予測のため積算気温の推移を見ると、改めて今冬は寒かったと思います。去年の今頃はもっと暖かかったでしょうか。いいえ、そんな事を覚えていないほど、一年前は衝撃的でした。暖房も電気も切った部屋で、恐怖と寒さに震えながら絶望的な映像を食い入るように見ていました。

 一年前の今日、3月11日は忘れもしない東日本大震災により未曾有の災厄に見舞われた日です。地震のあった午後2時46分にはちょうど東急線の渋谷駅に居て、黙祷していました。あの騒がしい街が一瞬、しんとしたように思います。目を開ければ賑やかないつもの日本一の雑踏で、視界一杯の交差点には何百という人が歩いています。

 今ここに黒い波が押し寄せて根こそぎ人々をさらっていったら、どんな地獄でしょう。それを簡単に上回る死者行方不明者2万人とはどれ程の規模なのか、全く想像もつきません。

 この一年のことは、いずれ検証されて歴史になるでしょう。今の段階では復興も原発も、政治も経済も、これからのことは皆目見当がつきません。改めて亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。被災された方の幸せを心から願います。

 私には何も出来ませんが、自分の出来ることを精一杯やっていきたいと思います。

 代々木公園には早咲きの彼岸桜が咲き始めました。

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2012年01月21日

ニュートン

 一年で一番寒い頃になってきました。今年は特に寒い冬になりそうです。巷ではインフルエンザも流行しています。外に出るのが本当に辛いですね。こんな時はよく本屋に足が向きます。

 たまたま科学雑誌「ニュートン」が眼の特集号でした。最近は立ち読みで済ます事が多かったのですが、これは購入してみました。肝心の眼に関する内容ですが、解剖や生理に関する部分は非常に詳細で分かりやすいと思います。実際の病気や治療など臨床的な部分はちょっと残念でした。

 これは執筆陣がおそらくは臨床家ではないため仕方が無いかと思います。しかしイラストなどは奇麗で毎度の事ながら見とれてしまいます。カラーイラストの素晴らしさはニュートンならでは。

 私のニュートンとの出会いは中学生くらいだったと思います。家にある一番古いもので1981年のものでした。当時はネットなどもありませんから、雑誌を情報源とする事は今よりずっと多かったと思います。旺盛な科学的好奇心に支えられ、男子校の多い地域では発売当日に本屋で入手するのは難しい事もありました。パソコン雑誌やサイエンス系雑誌の黄金時代だったかもしれません。

 オムニなど他にも科学雑誌はありましたが(既に休刊)、オカルト色が無く純粋に科学を取り上げたものはニュートンだけだったように思います。それまで読んできた学研などの雑誌から卒業して購読する読者が多かったように思います。これはひとえに当時の編集長、竹内均先生あってのことではなかったでしょうか。

 地球物理学者としても有名ですが、私にとってはニュートンの竹内先生です。白黒で無味乾燥な教科書と比べ、鮮やかなカラーの図版は圧倒的な情報量をもって脳に刻まれました。当時の先端であった情報は、我々中学生でも理解出来る言葉で書かれていました。百科事典のようなバラバラな不親切さは無く、興味を持たずにいられないテーマが要領よく並んでいました。もっと知りたければ専門書を読めばいいのです。こんな教科書と専門書を結び、我々にサイエンスの楽しさを与えてくれた雑誌はなかったと思います。

 ここにもう一つ、本があります。オールコットという人が100年以上前に書いた、いわゆる啓発本です。啓発本や修身の教書など、青臭い学生に忌み嫌われるものはないと思います。当時の私も、ひねくれ者の青二才でしたが、この本の訳者が竹内先生だったので読んでみようかなと思い至ったのです。

知的人生案内

 意味のある人生を充実して送るにはどうすればいいか、基本的な習慣や心づもりを説いているものです。突拍子もない逆転や秘策が書かれているものではありません。ただ間抜けで阿呆な学生には人生の転機になった本でした。まさに脳天を殴られるような衝撃だったかもしれません。今となって読み返してみれば、また美食やら怠慢やら自堕落で恥ずかしい生活をしていると思い知らされます。

 竹内先生がニュートンを創刊したり、あの本を訳してくれなければ今の自分は無かったと思います。曲がりなりにもサイエンスの片隅に身を置いて知的な生活を楽しめるのは、ちょうどあの頃、我々を熱意を持って啓蒙してくれた先生のおかげに他なりません。当時の中学生、今の中年に多大なる影響を与えたのは間違いないと思います。

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posted by kawagucci at 17:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月17日

梅の蕾

 気が付けば1月も既に半ばを過ぎてしまいました。少し長めにお休みを頂いたせいか、正月ボケが残っているようです。遅くなりましたが明治神宮に行ってきました。混雑を避けて、例年のんびりお参りしています。

 鳥居をくぐり、砂利を踏み、原宿の喧噪から離れるにつれ、空気がきりっと冷たくて背筋が伸びるようです。参拝客も観光客も、この時期にしては多いように感じます。今年こそ良い年にという方が多いのかもしれません。

 再び参道に出て、そのまま代々木に抜ける事にしました。この風景は私にとって懐かしいものです。およそ四半世紀前、毎日のようにここを歩いていた事がありました。

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 いわゆる浪人生だった頃、この近くの予備校に通っていました。授業が始まる前の1、2時間、気分転換に良く散歩したのが明治神宮です。街中では霧散してしまう朝の冷気もここではひっそり残り、人気の無い参道では砂利を踏む足音が遠くまで響きます。ここにくると、締め付けるような飢餓感や、灼けるような焦燥感をはっきりと思い出す事が出来ます。無心に歩く事で紛らわせていたのかもしれません。

 浪人生なんて何ものでもありません。学生なのかもしれませんが、学生証は無く、また働いて糊口を凌ぐ事もできません。自分が何ものでもない不安感は底なしの恐怖です。もう御免ですが、己がいかに徒手空拳の青二才なのか嫌というほど身に染みたいい経験だったかもしれません。

 世間はセンター試験でしたね。私の頃は共通一次と呼ばれていました。うんざりするほど試験を受けてきて、もう懲り懲りだと思っていました。しかし今、HBの鉛筆もマークシートもただただ懐かしい。もし人生をやり直せるならという問いがありますが、そんな時に思い出すのは25年前の冬の朝、あの参道かもしれません。

 受験生は悔いの無いように精一杯頑張って欲しいです。たまに試験ギリギリになってコンタクトのトラブルで来院される方がいます。夜更かしや居眠りで管理が疎かになりやすいためかと思います。眼鏡にしておいた方が無難ですよ。

 余談ですが、かつての校舎にSAPIX代々木ゼミナールと書かれていてちょっとショックでした。いつ合併したのか知りませんが、親になっても授業料取られている気分です...。

 冬来りなば春遠からじ。駒沢公園の梅はちょっと遅れているみたいで、まだほとんど蕾です。今週中には開くものもあるでしょう。

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posted by kawagucci at 17:19| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする