2018年02月27日

舌の下

 今年は寒さがこたえますね。朝は氷点下、昼も10度に届かない日が続きました。これほど寒い冬は久しぶりかもしれません。しかし2月もまもなく終わります。寒さも底を打ったように感じます。これからは少しづつ暖かくなりそうです。

 暖かくなると気になるのが花粉症です。眼科では年に一度、一番混雑する時期です。花粉症の人も辛いと思いますが、私も辛いです。毎年のように点眼薬を使う方は、ぜひ早めに取りに来て頂けると幸いです。以前もお伝えしましたが、早めに使う事で重症化を避けることができます。掻きこじって腫らしてしまってからでは大変です...。

 最近では耳鼻科などで花粉症に対する舌下免疫療法をしている方もいるようですね。スギなどの抗原を原料とした治療薬を、口の中、舌の下に入れる療法です。少量のスギ抗原を少しずつ体内に取り入れる事で、アレルギー反応を出にくくするよう慣らしていく療法です。

 以前は注射でした。治療期間が何年にもわたる方法なので、続けることが難しかったようです。痛いですし、毎回クリニックに出向かなくてはなりません。これを舌の下に入れるだけにとなったので、格段にハードルが下がりました。

 治療の結果、花粉から完全に解放される人は2〜3割、症状の緩和が7割と行ったところだそうです。期間やコストを考えると微妙な成績ですね。さらなる成績の向上に期待しましょう。

 この治療にはいくつか禁忌があって、眼科的に気をつけるべきものもあります。例えばβブロッカー(阻害薬)という薬との併用はできません。一般的には高血圧の薬として有名です。

 他にも緑内障の点眼薬としても使われています。現在はもっといい点眼薬があるので、最近では補助的に使われることが多いですが、それでもまだ多くの緑内障患者さんが使われています。具体的にはチモプトールやミケランと行った点眼薬です。最近ではこれを含んだ合剤などもあるので、10種類くらいはあるんではないでしょうか。

 βブロッカーは、アレルギーの重症化させてアナフィラキシーという激しい症状を起こすことがあります。場合によってはショックを起こして死亡することもあります。また、そんなショック時に救命で使われるアドレナリンなどの作用を弱めてしまう可能性もあります。たかが点眼と思われるかもしれませんが、やはり危険です。

 舌下免疫療法を行う施設は限られており、そのような情報は治療開始前に確認されていると思います。しかし途中から緑内障と診断されて点眼が出たり、後から追加されたりした場合、気づかず使用してしまうかもしれません。何か新しい治療を始める場合はひと言、相談してください。

 今週の木曜日には春一番だそうです。これまで低温と降雪でおとなしくしていた花粉も風に乗っていよいよ飛んで来ます。梅が咲いたら点眼を始めましょう。杉の花粉症は桜が咲く頃までです。

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posted by kawagucci at 15:23| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする