2017年06月16日

梅雨空

 ご無沙汰しております。前回の投稿から半年くらい経ってしまいました。言い訳としては忙しかった、または億劫だった、あたりでしょうか。

 一般的に眼科は3月の花粉症の頃から、6月の学校検診のあたりまでが一番混雑します。普段、あまり忙しくない当院でも曜日によっては無駄に広い待合が埋まってしまいます。

 加えて今年はプール熱(咽頭結膜熱)が流行したという事情もあったかもしれません。花粉症の時期に流行すると、両者の区別がつかず、苦労します。

 そんなことも分からんヤブ医者かと叱られそうですが、実際かなりの率で誤診するという報告もあります...。一つには目やにの性状が似ているということですかね。ありふれた結膜炎(細菌が原因)の目やにが鼻くそ風なのに対し、アレルギーやプール熱などのウィルス感染は両者とも水っぽいんです。そのため潤んだような充血になります。

 よく涙っぽいと訴えられますが、それ涙じゃなくて目やになんです。固まると睫毛が糊付けしたみたいになりますよ。

 アレルギーとプール熱、一番見分けやすいのはどこかというと、症状がある目です。アレルギーは左右差があっても両眼に同時に起こることが多い。それに対し伝染病であるプール熱は片目(多くは利き手側)から反対目にうつるタイムラグがあります。これを潜伏期と言います。

 ウィルスもある程度、頭数を増やさないと攻め込めないのです。そのため目から目へ、人から人にうつるのに数日か1週間くらい間が空きます。

 教科書的にはプール熱は喉痛や発熱を伴うんですが、アレルギーでも同じような症状が出ることがあったり、そもそもそのような全身症状が欠けていたりするので参考になりません。専門的には出血斑などの他の所見も参考にします。

 実はプール熱などの原因ウィルスを検出するキットは存在します。しかしあまり決定的ではないため出番は少ないです。一番確実なのは目やにを染色して顕微鏡で見ることなんですが、花粉症の時期の外来でそんな悠長なことはやっていられないことが多いです。

 もともと診察が遅いのもあって、土曜日の待合室は子供で混雑します。じっとしてない子供たちが彼方此方と触りまくり、じゃれあっています。もしその中に一人、プール熱が混じっていれば他の子供にうつってしまいます。目やにの方を一部の席に隔離してご案内させて頂いてますが、症状の多寡や人数によっては完全を期すことは難しいです。

 一番、現実的なのは素早く診断して早く帰してあげる事かもしれません。難しいところです。

 学校で視力検査、眼科検診(プール前の検査)で異常を指摘された小学生、中学生もこの時期に外来にやってきます。新学期早々にどの学校でも検診をする都合上、同じ時期に集中するのは仕方ないです。

 それもそろそろ落ち着いて、また静かな外来に戻りつつあります。

 この時期に人手を増やして診療を円滑にできないか模索してみました。しかし都合よく3ヶ月だけ働いてくれるような方はいないでしょう。そもそもずっと求人を出していますが、なかなか見つからないのが現状です。景気がいいからか、少子高齢化によるものなのか、政治に疎い私には分かりません。

 今のところ、17時以降まで働いてくれるパートさんは見つかりませんでした。多分、当面そのような状態が続くと思います。どうしても一部検査や診療を制限したり、時間によって出来ない場合が生じてしまいます。ご迷惑をおかけしますが、どうぞご容赦ください。お電話でお問い合わせ頂ければ、その時点での現状をご説明いたします。

 激しい雷雨の後には涼しさと虹が。いつも太陽の反対側を探してしまいます。
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posted by kawagucci at 10:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする