2017年01月10日

温故知新

 遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。もう松の内でもありませんが...。

 9月から更新をサボっていたので、この程度の遅れは知らんぷりすることにしました。特別忙しかったわけでもなく、ただたんにネタがないというところです。昨今、医療ネタはネットのせいか洪水のように溢れており、私が思いつくようなネタは既に誰かに取り上げられています。重複して投稿したっていいんですが、二番煎じのようで嫌でした。

 ただ、話題になったウェルクのように、ネットの情報は玉石混合です(むしろ石ばっかり?)。間違った情報は積極的に叩くべきでしょうね。時々恐ろしいものを点眼したり、危ないマッサージをされている方を診ます。

 年末年始は帰省して久しぶりに家族と会うという方も多いでしょう。そこで家族の病気を初めて知り、驚くことも多いと思います。良かれと思って、調べたり聞いたりした治療法を伝える。それが正しいのなら何の問題もないのですが、トンデモ療法だった場合は大変です。断りにくいですしね。

 年末年始の外来には、そんな患者さんが多いです。症状の重さにびっくりした家族が取り敢えず連れてきたものの、病歴も病状も把握していない。しかし他院でちゃんと標準的な医療を施されている。それでも残念ながら症状が好転せず、無理のない範囲で様子を見ている場合などもあります。本人は納得していても家族が知らされていないと、少し面倒なことになります。誰にも悪意がないので難しいところです。

 トンデモ療法がつけ入るのはそんな場面かもしれません。根底にあるのは我々に対する不安、不信感なんだと思います。本人も家族も普段から情報を共有していればいいのでしょうが、なかなか難しい。心配かけないように黙っている方も多いでしょう。マメな連絡が一番何ですが...。何だか振り込め詐欺の予防みたいですね。

 親や親類のことを知ることは、自分を知ることになります。緑内障など遺伝的な病気は多いです。なかなか診断がつかない稀な病気の中でも、遺伝的な病気は多いです。そんなわずかな情報で診断がつくことも珍しくありません。食生活など生活習慣も似ていることが多く、病気の傾向を知ることで予防につながります。彼らは自分の30年先を生きている教科書です。

 親世代は古い情報に偏っていることが多く、新しい(良い情報ばかりではありませんが)医療、社会保障などの情報を、若い世代から逆に教わることも少なくないと思います。悲しいかな、これだけ情報の新陳代謝の激しい世の中では、以前と違って古い知識が生かされる機会はますます減って行くでしょう。

 10年近くこの地で細々とやってきて、家族単位で見させて頂いている方もいらっしゃいます。眼科という小さな枠の中で家族の姿を見て、そんなことを感じる新年です。

 この10年、毎年初詣で参拝する神社では、これまで大吉続きでしたが...このところの怠慢が祟って小吉でした。今年こそ精進いたしますので、色々ご容赦ください。

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posted by kawagucci at 10:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする